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不当な値下げ要求への屈服はなにに起因するか

この記事は 約4 分で読めます。

Medium 870541773
photo credit: elmada via photopin cc
こんな記事を読んで感じました。
いやあ、どこの業界でも不当な値下げ要求ってあるんだなあああああって。
意味もなくディスカウント要求する客とは付き合うな : つぶやきかさこ~生き方・働き方・考え方+旅
面白いからちょっと書いてみます。
僕も価格は下げられた経験も、下げさせた経験もありますので中立的な(?)立場でものが言えるかなあって思いますから。もっとも下げたの下げさせたのといってもあらゆる局面であります。お仕事をしていてもありますし、個人的に何かを買うときもあります。
個人的に何かを売るときというのはオークション等で直接下げてくれみたいな話が1回か2回あったくらいで経験はそんなにないです。

ネットで買い物せずお店で買い物をすることがメインだったころは、カーナビとか高いのでその周辺の危機を買うときは当たり前のように値引きを要求してました(恥)

さて、価格を下げる要求というのは少なくとも僕が現在従事している製造業では当たり前にあったことです。ここ数年はお客様からの「ただ下げてくれ」要求は減ったものの、まだ根強く残っているのも事実。

この業界に入った1995年ごろは毎年、下手をすればお客さんによっては半年に1度ぐらいの頻度で「ただ下げてくれ」要求が来てました。

本当にただ下げてくれなんですよ。
見返りとして発注数量が増える?とんでもない!逆に減少もあります。
もしかして納入単位を大きくできる?とんでもない!逆に細分化が進みます。

という感じで、供給者側にはなんのメリットもないまま大手のお客さんはただただ値下げを要求してきていました。

それに対してただ我々はなす術もなく要求10%に対して5%とか、5%に対して2%とかって満額回答ではないにせよ言われるがままに値下げを行っていました。
もちろん決断するのは僕ではなく会社のトップですけどね。

こうまで値下げ要求に屈するのはなぜかっていうと、「競争力がないから」の一言に尽きるんですよね。

トップは1995年~2000年ごろには当時流行語にもなっていたであろう「オンリーワン」を目指すとか「勝ち組」にならなければ生き残れないと言いつつ、やっていることは奴隷のような値下げ対応(笑)。

本当に「オンリーワン」の企業は値下げなんてする必要ないですよね。ほかに同じサービスを提供できる競争相手がいないという意味のオンリーワンなんですから。

で、「オンリーワン」になれず値下げ要求に屈していたら「勝ち組」にもなれません。

競争力がないというのはやはり作っている商品が「誰でも作れる」ようなものだからなんです。もちろん誰でもといっても素人が作れるレベルのものではありませんが、同業他社ではすでにそのころ海外生産を進めていて原価を下げることにいくらか成功していたのです。

原価を下げられるということは同じように値下げに屈してもまだ余力は残せるということです。
おそらく同業他社も発注元から不当とも呼べるような値下げ要求はあったでしょう。

このような不当な値下げ要求をはねつけることはできるのでしょうか。

おそらく今の日本の製造業ではほとんどできないのではないかと思います。
僕の浅い経験からの想像にすぎませんが、さまざまなメディアで見聞きするに日本の(大手)メーカーの新商品の話題がニュースに出ないということと、その(大手)メーカーがこのご時世にまだ協力企業に対し「ただ値下げ」を要求しているという体質からそう思うのです。

製造業に活路はないのかって思いますが、もともと工業資源に乏しいわが国では来るべきものが来てしまったという感じがします。

そんなわけで不当な値下げ要求する客とは付き合うなというブログ記事を読んで、ああこんなことができてスゴイと思ってしまったわけです。

製造業の場合、企画が起こって商品化されるまでに時間が長いです。そして1度作ったら終わりではなくほとんどの場合何度もリピート生産があります。
つまり一度仕事を取ればしばらくはそれで継続的に売り上げが取れるということもあるので期が変わるたびに値下げということもあります。

また、要求を断ったら次回のモデルチェンジのときに仕事が来なくなるというリスクがあります。そのリスクが怖いために毎度の要求に屈するのです。

結局これらすべて競争力の欠如から来ているという結論です。

では競争力をつけるにはどうしたらよいか。
それをこの場で、こうすれば競争力がつくぞ!!!と述べられれば世話ないですので期待しないでください。

ただ現在の僕なりの考えはあります。別に新しい考えではありませんが、複合です。
既にあるものと別のあるものを組み合わせて別の価値を創造するということは誰でもできうることだと思います。

柔軟な頭が必要です。

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