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狭い日本では飛行機なんて必要ねえだろという親切な感動の話

この記事は 約5 分で読めます。

ぱくたそ
息子が約10日間ニュージーランドへホームステイに出かけていました。
成田空港へ送りも迎えもし、片道3時間ちょっとの道のりを2往復するとなると結構なドライブですね。

成田空港は国際空港ですから外国人の数もそれは半端なくいます。

働いている日本人スタッフも大勢いると思います。

それなのになぜっていう話です。

帰国便が到着し、出迎えロビーで待っていました。

出迎えロビーといえば、たくさんの旅行代理店のエージェントらしき人が紙に何か書いたものを持って見せながらいつも立ってますよね。

映画なんかでもそういうシーンがあります。
世界中の空港で見られる光景でしょう。

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だらっと立っていた自分

いつまで待っても出迎えロビーに現れない息子たち一同を待ちくたびれた僕は、後ろのほうの壁ぎわに寄りかかるように立っていました。

すぐ目の前にはエスカレータとそこに立っている一人の係員の女性がいました。

エスカレーターの前に係員の女性がいて何をしているのかと思って見ていると、どうやら空港の大きめのカートをエスカレーターを使って降ろすときの補助をしているのです。

よくテレビでも見かける空港シーンで大きいカートがありますが、あれはエスカレーターを降りられるように形が変形するようなのです。

そんな女性の係員が目の前2メートルぐらいのところにいました。

僕はというと壁になかば寄りかかって腕組みをして所在なく立っていた訳です。

何か聞いてくるガイジン

するとそこへ二人連れの外国人の女性が何か自分に話しかけてきました。

いきなりペラペラと英語で話しかけられ、こちらは心の準備もできておらず面食らいます。

1回目はなんて行っているのか全く判りませんでした。でも何かを聞きたいと思っているのは間違いないと確信しました。

ここは日本人を代表してちゃんと親切に答えてやらないと彼女たちに日本に悪いイメージを持たれてしまうという妙な責任感が心の中で起こりました。

でも聞き取れないものは仕方ないので、僕はお願いをしました。
「スローリー、スローリー」と。

ゆっくり話してほしいとお願いしたのです。ゆっくり話してもらえばそんなに難しい会話でなければ聞き取れるだろうと思っていました。

彼女たちもゆっくり話せば問題が解決できると確信したようで、かなりスローなペースで話してくれました。

しかし、いくらスローとはいえ発音はまるっきりネイティブです。
ゆっくり話してくれているのはわかりますが、ほとんど何を言っているのか理解できませんでした。

悔しい。一応大学でてるのに・・・

ただ、途中に「ナゴヤ」という言葉だけは聞き取れました。
つまり名古屋までいきたいけど方法がわからないんだと理解しました。

そこまでわかれば話は簡単です。

一所懸命とんちんかんなことを教えてあげた僕

たどたどしい英語で
「ココカラ、トウキョウへデンシャデイッテ、トウカイドウ・スーパーエクスプレスニノッテクダサイ」
というような意味のことを何となく英語で言ったような言わなかったような。

名古屋へ行くには東海道新幹線で行くだけのことです。
これで彼女たちの問題を解決してあげられた。
国際交流に役立てたかな?と思っていました。

しかし彼女たちはどうも当惑した様子で、「Thank you」の一言もなく去っていってしまいました。

他の人に再び聞きに言ったのか、僕の助言通りに切符を買いに駅へ行ったのかはわかりません。

ここは空港だった

そのあと嫁とも息子とも合流し、その話を嫁にしたところそれは違うと言われました。

成田空港に降り立って「名古屋に行きたいのだが」と聞かれたのなら乗り換えの飛行機はどれに乗るのか聞きたかったはずだというのです。

そうか!!

飛行機で名古屋へ行くという発想はまったく起きませんでした。

こんな狭い国に住んでいると飛行機で移動するという選択肢はほとんど出てきません。

それなのに成田空港において、外国から来た人に「電車をつかえや」と教えてあげた僕っていったい・・・

あの二人連れのガイジン女性が当惑したような顔をしたのも頷けます。
きっと頭の中では「こんなやつに聞くんじゃなかった」と後悔していたのでしょう。

感動とは

さて、表題にある感動の話というのは何なのか。
日本人は日本国内でさえ、外国人から英語で聞かれるとついつい英語で答えなければいけないという強迫観念が働くのでしょうか。

どうしても「ここは日本じゃ、聞きたいことがあったら日本語で聞けや」という至極もっともな助言の言葉がそのときになると出てきません。

そんな自分を含めた日本人の優しさに感動したという話です。

第一、なんであの二人連れの女性はそこらじゅうにいるスタッフに聞かないんだ?
なぜ選りに選って壁際にふらっと突っ立っていた自分に質問してくるんだ?

今度そういう機会があったらドヤ顔して「日本語いくらか話せるようになってから来いや」と助言してやりましょう。

ただし周りからは白い視線を覚悟しなければならないでしょうね。
しかしその白い視線こそ日本が国際社会で確固としたアイデンティティを持てない元凶だと思います。

外国人に的確な助言をしている人には白い視線ではなく、なるほどその通りだと感心しましょう。

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