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PDCAにより改善を勧めて人間としての到達度を上げようという話

この記事は 約6 分で読めます。

PDCAというのはPlan,Do,Check,Actionの頭文字で計画し実行し善し悪しを見極め改善するというものだ。
これを自転車のようにサイクルとして実行し思い通りの目的へ到達できるようにするアプローチがいわゆるPDCAサイクルと呼ばれるものだ。
常に改善を伴い良くなりながら前進するというものだ。
何をするにもこのPDCAサイクルは重要でだいたい一般的に無意識のうちに多かれ少なかれ我々は行っている。
そこで超ヒマでヒマで仕方なかったのでISOと絡めてPDCAを確実に進める方法について考えてメモとして残してみた。

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製造業では毎日同じものを作っている

僕が目下勤めている会社は製造業だ。毎日何かしら作っては売りさばいている。
いまさら言うまでもないかもしれないが、製造業というのは第二次産業ともいいい、地球から取れる資源を加工して別のものに変えて人々の生活や労働に使う何かをつくる産業だ。
ちなみにいうと第一次産業というのは人々の口に入るおおもとの資源を大地で育てたり大地や海洋から狩猟したりする産業であると理解している。

そして製造業はその口に入るものも含めて何かしらの加工を施して流通に乗せるまでの産業である。
人々が生活する限りこの製造業(=第二次産業)は場所や担う人々こそ変われどもなくなることはないと思っている。
僕が目下勤めている企業もその製造業のひとつであるため毎日モノを作っているし、僕はそのものづくりには直接携わっていないが間接的に関わっている。

現実は毎日違うことをしている

非製造業の人は製造業は毎日機械のように同じ作業をしていると思いがちだろうが実際はまったく違う。
ちょっとしたトラブルやら人の異動やらで昨日と同じ条件、いや午前と午後で同じ条件ということはまずない。

というか僕の勤めている工場がないだけなのかわからないが世間の製造業の実際のところはほとんどそうではないかと思う。

なぜなら宇宙も地球も動いており、気象条件から重力から磁場からすべて同じ条件で推移するということがありえないからである。

もちろんそのような条件の変化の一つひとつについては大概は無視できる程度のものであるが、複合的に絡み合うことにより何かしらの大きな条件の変動となって出来上がる製品に影響すると思う。

たとえば気圧、湿度、気温の3つの比較的人間生活に密接にかかわる要素が僕の工場では熱処理の結果に大きく影響を与える。気圧が低く雨が降り湿度と気温が高いときは熱処理で出てくるものの出来が悪いということが起こる。

ただしどういうときにどうなるという詳細が誰にもわからないからコントロールできないだけだ。

そんなとき大切なのが変化の記録

毎日気圧や気温や湿度など記録しておき、その日の製品の仕上がり具合を記録しておけばどういう条件のときに良いものができ、逆はどういうときかというのがわかるようになるだろう。
ただし、それを含めた細かな作業に人手を割けるかどうかが大企業と中小企業の違いなのではないかと思う。

大企業は利益にそれなりにバッファ(余裕)があるので毎日の記録作業に1人割り当てても赤字にはならないかもしれない。しかし中小企業はその作業に1人割り当てるとほかの作業が滞るかまたはそのための人件費を新たに捻出しなければならないという課題が発生する。つまり余裕がない。極端な話ではあるが。

ただこういった基礎研究を地道にやり続けてきた会社が後々大きくなるのではないかと思う。
だってどんな大企業だって最初は1人とか3人とかで始めている小さい会社だったはずだから。

記録の種類

記録といえばISO9001という国際規格認証を維持するためにいくつか記録しているものがある。不適合処置、予防処置、是正処置、顧客要求の書類などなどで始まり数え上げると結構な種類だ。

はっきりいって上記あげたものを始めそのほかあらゆるタイトルの記録は普段は残していない。というか残していなかった。

これもさきほど申し上げたようにマンパワーの圧倒的な不足により普段は目の前の作業に精一杯で誰しも記録を残すということがなおざりになってしまうのだ。

そういえば昔もそうだったと思い出す。
システム構築をして最後の最後にドキュメント整理という工程があったなあと。ドキュメント整理のための工数も別途見積もり項目に入れたりして。今でもそうなのだろうか。

中小製造業に限らずどこの業界でも中小となのつくところはそうなのだろうか。

ただし、今年はISO9001対応の担当者の一人になってしまったので放置できないのだ。実は近日中に監査を控えておりそれまでに相応の書類をしっかり整えて説明できるようにしておかなければならない。
僕は後から思い出しつつ書くのはともかく、ありもしないウソを書くのが大嫌いなのでそれならリアルタイムに記録を付けようと決めたわけだ。

記録があればこそのPDCA

いろいろな種類の記録があるが、実際に工場の運営上常に更新するのがさきほど具体例に挙げたいくつかの文書なのでそれらをしっかり更新してければ工場としては多少の恰好がつく。

しかも記録をつけていないと毎回同じエラーが発生する。記録し啓蒙するポスターや規格や手順書を作業場所に掲示しておけば「ふつうの感覚」を持っている人なら同じエラーを起こさない。

そしてまた何かしらのエラーが起きたら、どんな指示が不足していたのか検討し作業規格に付け足していく。作業規格はどんどん密集していくがエラーを防ぐためには仕方がない。

どこかで読んだことがあるが受験勉強はジグソーパズルをはめ込んで完成させていくようなものだという。
工場での不良防止というのも実はジグソーパズルを埋めていくのと同じではないかと思う。
ある一つのエラーが出たらそのエラーを防ぐ手段を仕組みとして講じることでパズルの一つのピースが埋まる。
その部分についてはもう考えなくてよく決まり事や仕組みに則って作業すればよいだけになる。
また別のところでエラーが発覚したらまたそこを同様のアプローチで埋める。仕組みを作ればそこについては考えなくてよくなる。

これの繰り返しでどんどんパズルが埋まり仕組みに従って作るだけで良品が確実に作れるようになる。

これを間違いなく実現する助けとなるのが過去の記録だ。
過去の記録からエラーの傾向がわかったり、出来栄えの偏差がわかったりする。

そして改善へとつなげられる。

あとはそれを実行する人間力のみだ。

伸びる企業と伸びない企業の致命的な違い

どんなに記録を取ったり、作業規格や手順を整備してもそれを順守しない作業者とその作業者を変えない人事であるかぎり工場は良くならないとだけ最後に付け足しておこう。

ただしこの最後の致命的な違いによる衰退はある特殊な会社の話で日本の製造業の衰退とは無関係である。
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photo credit: Bruno Barreto via photopin cc

まとめ

  • 改善を加速するにはPDCAというアプローチは欠かせない
  • PDCAをスムーズに回す為には細かな記録が大切
  • 改善を仕組みとしてしまい考えずに行動できるようになれば早く次のステージへ進める
  • 人間としての到達度とはこれの繰り返しだと思う
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