朝日新聞の5月24日朝刊に歩きスマホやめてっていう記事があった。
要旨はスマホに警告アプリを入れておくと歩きスマホしたときに警告してくれるが、アプリを入れるという動作が必要だとユーザーの善意に頼る形で根本的な解決ではないというようなものだ。
ソフトバンクモバイルはこのほど、「歩きスマホ」による事故を防ぐためのAndroidアプリ「STOP歩きスマホ」を公開しました。スマートフォンを見ながら歩くと歩行中であることを検知し、画面に「やめましょう」と注意メッセージを表示します。
引用:歩きスマホ防止アプリ、ソフトバンクモバイルが公開 – ねとらぼ
歩きスマホすると強制的に操作できなくなるような仕組みの導入も検討すべきだという愛知工科大の教授談も載っている。
仕組みができてしまったらまたやっかいになるなあという話。
歩きスマホしたいよね
自分もよく歩きスマホする。
自分の場合は駅から会社とかそういうのではない。
嫁の買い物につきあってスーパーマーケットでふらふらと歩いているときに徒然なるままに歩きスマホをするのだ。
であるから歩きスマホが危険云々というより、嫁と食材やその他について会話がなくなるという危険をはらんでいる。
しかし、その時間にスマホを見ないからといって事態が良い方向に向かうかというと必ずしもそうではないと思う。
夕飯の食材を買うときなら、
「今晩のおかずなにがいい?」
「麻婆豆腐がいい」
「じゃあそうしよう。豆腐と麻婆豆腐の素と買えば終わりだね。お菓子でも何か買う?」
ぐらいの会話で円満にことが運ぶこともあろう。
しかし、嫁が服を買うときにつきあったりすると
「こっちの服とこっちの服とどっちが似合うかなあ?」
「こっちの黄色がいいよ」
「そう?」
といいつつ両方気に入らないと見えて、両方ともハンガーに戻すなど。
衣料品等の嗜好品の選択に関しては女は男の意見などまったく聞くふりをして聞かないというのはもう昔から言い尽くされている宇宙の法則だ。
そんなのに真面目に受け答えするほど暇ではないのだ。
だから歩きスマホしたい。
カーナビだって建前は運転中操作できない
カーナビを使っている人は今やかなりの比率だと思う。
クルマを買えばオプションでカーナビを選ぶようセールスマンから促され、よくわからない人は何となくあったほうが便利だろうぐらいの軽い気持ちで買うだろう。
自分で取り付けたことのある人はわかると思うが、カーナビはパーキングブレーキに繋げるコードが1本ある。
パーキングブレーキがオンになっていないと地図操作ができないように基本的には出来ているのだ。
メーカーによっては操作できる範囲がまちまちかもしれないが、ディーラーオプションやメーカーオプションでつけると走行中は地図操作の大部分ができない。
これはカーメーカーやディーラーが法令を遵守して利用者の安全に配慮した配線をしているためだが、これを自分で取り付けるといつでも操作できるようにできてしまう。
つまり先ほどのパーキングブレーキへ繋げるべきコードをアースへ繋げてしまえばいつでもクルマが停車中という風にカーナビが勘違いし、ユーザーはいつでも操作できる。
ということで、ユーザーの自己責任でこういう配線を行うこともあるわけだが、自動車へつける装置でさえこういう抜け道があるのだから、スマホなんてなおさらだと思う訳だ。
強制的に操作できない仕掛けなんてできるのか
朝日新聞の記事では愛知工科大の教授が強制的に操作できない仕組みを作る必要があると述べているが、そういう仕組みができるものなのか興味深い。
さきほどの車載のカーナビはパーキングブレーキへのコードをアースに繋げるという裏技を許さないようにメーカーとしては作ることは簡単だと思う。
つまり、GPSで位置情報を取得しているのだからパーキングブレーキがオンであろうとなかろうと位置が動いているということを捉えれば操作不能にするということが可能な訳だ。
しかしスマホの場合はそうはいかない。
バスやタクシーや電車に乗っていて移動中にスマホを弄っていると歩きスマホをしていると判断してはいけないのだ。
あくまでも徒歩で動いているときに操作できないようにする必要がある。
また、車椅子に座って押されている人がスマホを弄るのはOKという判断もしなければならないだろう。
自分の足で歩いているときにその本人がスマホを弄っていると操作不能にするという機能が必要だ。
これは難しい。どういう条件(ロジック)を構築するのか非常に興味深い。
しかし実現してほしくない。
利用者の良識が頼り
これまでいろいろな便利グッズが世に登場してはそれによる弊害で規制が生まれてきた。
道路に出れば標識だらけなのは交通事故が多いからにほかならない。
スマホも今は流行り始めて数年しか経っていないので皆、物珍しさで歩きながら弄っているだけではないでしょうか。
もう何年かしたら誰もがスマホから別のものにシフトして、歩きスマホをする姿なんて時代遅れになるかもしれません。