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司馬遼太郎の「世に棲む日日」という小説は江戸幕末の長州藩士たちの活躍を中心に描いた作品です。それを読んでいるうちに山口県の萩に行きたくなりました。どうやったら行けるだろうと調べているうちにハマりにハマって諦めかけました。
なにしろ山口県萩市というところは簡単には行けない町であるということをつくづく感じたのです。関西の人はそんなに遠くは感じないかもしれませんが、関東地方それも一旦東京まで出るだけで1時間以上かかる埼玉県民としては萩というところはとてつもなく遠く、はっきりいって移動時間だけで考えたら韓国へ行くより遠いです。韓国行ったことないけど。(追記 行った)
それでまあ行くつもりはあるんですけど果たしてどうやって行ったら最適なのか、しかも自分の場合「自転車も持って行きたい」というわがままな条件もありますのでいったいどうする?というのを調べました。
せっかくなので調べた軌跡を残しておきます。どなたかの参考になれば幸い。萩のおすすめ観光名所については触れていません。
飛行機とバス乗り継ぎ
萩というところは山陰ですので東海道山陽新幹線でも一発で行けません。まず普通一般的にはいちばん最初に考えるのは飛行機ですよね。
関東からのルートで考えられるの羽田空港から①飛行機で山口宇部空港、そこから②バスで新山口駅、さらに③別のバスで萩です。
①羽田空港から山口宇部空港までの飛行機
先得というコマーシャルで早めに取れば安いということは知っていました。ただし75日前までしか取れません。つまり約2ヶ月半後の航空券は最安で取れる可能性が高いということですね。
▼行ける行けないを考えずにほぼ75日後の日程で羽田空港から山口宇部空港までのJALでの往復航空券の検索結果です。何日前かと時間帯によって変動しますがほぼ最安で30000円弱といったところです。
JAL スーパー先得
▼一方こちらはANAでの同じ日の近い時刻での価格です。ややJALより安く28000円弱です。2000円ぐらいの差があるからといってすぐ飛びついてはいけません。山口宇部空港からのバスへの乗り継ぎ時間がうまく合うかどうかです。
ANAのサイト
中国・四国への旅
②山口宇部空港からJRバスにて新山口駅までのダイヤ
さてさきほどのJALでのシミュレーションでは14:00に山口宇部に着き、ANAでは12:15に着きました。山口宇部空港から新山口駅までのダイヤは下記のようになっています。これによるとANAで12:15に着いたとしても14:25発のバスに乗るのが最短でそう。一方JALでは14:25発に乗るのは微妙ですから14:50に乗ることになるかもしれません。
料金は片道890円、7日以内の往復割引利用で1600円です。
空港発 常盤駅
入口新山口駅
新幹線口新山口駅 9:20 9:23 9:50 9:55 9:45 9:48 10:15 10:20 12:30 12:33 13:00 13:05 14:25 14:28 14:55 15:00 14:50 14:53 15:20 15:25 17:10 17:13 17:40 17:45 18:45 18:48 19:15 19:20 19:30 19:33 20:00 20:05 21:15 21:18 21:45 21:50 参照元:山口宇部空港:バス・JR時刻表
③新山口駅新幹線口から萩までスーパーはぎ号バスのダイヤと料金
そして上記いずれかのバスに乗っても新山口駅から萩行きバスに乗れるのは16:15発ということになり結果は大きくは変わらないということがわかりました。
新山口駅新幹線口からスーパーはぎ号で萩市萩・明倫センターまでおよそ1時間です。
本数は1日4便だけなのでタイミングを逃さないようにしないと危険です。
新山口駅新幹線口発 萩・明倫センター着(ざっくり) 9:45 10:45 11:00 12:00 13:00 14:00 16:15 17:15 (2016年12月時点の情報)
参照元:防長交通株式会社
料金は片道1550円。
萩まで飛行機移動での時間と料金まとめ
飛行機利用の料金を大まかにまとめます。
飛行機往復(ANAまたはJALの早割) | 28000〜30000円 |
JRバス(新山口駅まで) | 890円x2(往復割引だと1600円) |
スーパーはぎ号 | 1550円x2 |
概算合計 | 32700〜34880円 (28000+1600+3100)〜(30000+1780+3100) |
片道所要時間 | 概ね7時間(10:30〜17:15) |
ということで飛行機とバス乗り継ぎ利用による往復の交通費は33790±1090円といったところです。
ただし利用する飛行機によって大きく振れる場合があります。
電車とバスを乗り継ぎ
東京駅から新幹線で新山口駅まで、そこからバスで萩という選択肢がありますし、東京駅から萩駅まですべて電車という選択もできます。
▼以下はえきから時刻表サイトで東京駅から萩駅まで新幹線と在来線を乗り継いだ前提の所要時間と片道の所要額です。額もさることながら時間がものすごくかかりますね。ただ到着時刻はおなじくらいです。
えきから時刻表 乗り換え案内検索結果
▼或いは東京駅から乗って新山口駅で下車してそこからバスを利用するという方法もあります。
えきから時刻表 乗り換え案内検索結果
新山口駅新幹線口発 | 萩・明倫センター着(ざっくり) |
---|---|
9:45 | 10:45 |
11:00 | 12:00 |
13:00 | 14:00 |
16:15 | 17:15 |
(2016年12月時点の情報)
参照元:防長交通株式会社
料金は1550円。
12:18に新山口駅に着いて13:00にスーパーはぎ号におそらく乗れるでしょうから14時に萩に着くことができます。こちらの方がすべて電車だけで行くより少し料金は余分にかかるものの、少し早く着きます。
萩まで電車移動での時間と料金まとめ
交通機関 | 時間と料金 |
片道東京から萩まで電車のみ | 7時間18分(7:50〜15:08) 20960円 |
往復での料金 | 41920円 |
東京から新山口まで電車 新山口駅新幹線口から萩・明倫センターまでバス |
6時間10分(7:50〜14:00) 21650(20100+1550)円 |
往復での料金 | 43300円 |
すべてバス
東京駅からバスだけで萩へ行ける手段もありました。
萩エクスプレスという直行の夜行バスがあり東京駅八重洲南口から出発します。
萩エクスプレス
予約できる会社は以下の2通りありす。
料金は閑散期と繁忙期とで異なり片道11400~14400円(大人)となっています。
所要時間 | 約14時間半(19:30〜翌10:04) |
片道料金 | 14400円(繁忙期) |
往復料金 | 28800円(繁忙期) |
料金総まとめ
往復とも同じ交通機関を前提としてまとめます。
交通機関 | 料金 | おおよそ所要時間 |
---|---|---|
飛行機とバス乗り継ぎ | 32700〜34880 | 7時間 |
電車のみ | 41920 | 7時間18分 |
電車とバス乗り継ぎ | 43300 | 6時間10分 |
夜行バス | 28800 | 14時間半 |
こうしてみるとバスがダントツに安いということがわかり、次に安いのは早割を利用しての飛行機がその次に安いです。
電車利用は一番高いですが、往復で同じルート利用かつ片道601km以上だと往復切符購入時に10%割引してもらえますのでもう少し安くなるといえます。それでも夜行バスには到底追いつかないし、早割の飛行機の料金にも及ばないでしょう。
自転車が乗せられるかどうかという話
さて最後になりますがここからが本題です。
自転車を乗せられるか(輪行)というのは自分にとっては重要な条件でして、この条件を満たすために割高な交通機関を使わなければならないことも多々あります。輪行好きな方ならあるあるな話ですね。
で、輪行できないのはほぼ間違いなく夜行バスの萩エクスプレスです。ただ極小にコンパクトになってまさか自転車に見えない姿にできれば輪行もクソもなく持ち込みできるでしょうから有りかもしれません。
【2017/02/02 追記】
萩エクスプレスの防長交通(0834-32-7733)に直接電話で問い合わせてみたところどんな形であろうとも自転車の持ち込みはお断りとの回答をいただきました。きっぱりと諦めがつきます。
【追記ここまで】
以前飛行機にて輪行できる条件というものを調べたことがあります。
つまりブロンプトンのような極小ミニベロならほぼ無条件に飛行機でもバスでも預けられるはず(バスは半ば想像)ですが、それより少し大きいミニベロだと電車はOK、ANAは概ねOK、JALは微妙、バスはもっと微妙ということになります。
ということでバスが絡むルートになると普通のミニベロを持っていくのは極めて微妙ということになりますから事前に確認が必要です。
追記 具体的な山口県旅行の計画
行くことを決めて具体的に計画した案の記事はこちら。
その後、実際に行ってきた場所の全貌