以前ソーダストリームを買いましたがボンベの返却費が戻らない仕様であるということにやや憤りを感じ、それならと酒屋さんで炭酸ガスのボンベ(いわゆるミドボン)を買い、そこかから直接炭酸水を作る仕掛けをつくりました。
それから数ヶ月・・・
ミドボンのコスパはパねえっす。一生使いきらないんじゃないかっていうくらい圧力計が下がりません。ほぼ毎日のように1リットル〜2リットルの炭酸水を作っているのにもかかわらずです。
しかし・・・
毎回炭酸水を作るのに1リットルの水入りペットボトルを振る(シェイクして炭酸ガスを水に溶かす)のは疲れます。しかもそういうのはどちらかというと男の仕事。女どもは消費するばかりで生産しようとしません。うちの場合。
そこでミドボンからソーダストリームのボンベへ充填できるという方法をいろいろ調べ自分なりのやり方をやってみました。結論としては失敗ですので後から演る人は同じ方法ではダメですよって知識にはなります。
ミドボンからソーダストリームへ充填への道
構想と揃えた配管部品
そもそもレギュレーターがついてしまっているという前提なので一般の読者の方にはあまり参考にならない話かもしれません。
ソーダストリームのボンベ側から見てどういう部品が付くかというと
- ebayで見つけたソーダストリームボンベと接続できる充填用アダプター
- 1のアダプターと接続するNPT1/8 x 7/16-20UNF ハーフユニオン
- フレアナット1/4(ネジ規格7/16-20UNF)
- 銅パイプ(Φ6.35×0.8t)
- 3と同じフレアナット
- 1/4フレアとPT1/4のハーフユニオン
- シールテープ
ということで上手の黄色っぽい部品のあたりを揃えました。
1.ebayで見つけたソーダストリームボンベと接続できるアダプター
2.1のアダプターと接続するNPT1/8 x 7/16-20UNF ハーフユニオン
▼1のアダプターと接続します。アダプターのネジがNPT1/8という規格なのでそういうのを探さなければなりませんでした。Amazonで一応扱ってました。
3.フレアナット1/4(ネジ規格7/16-20UNF)
これは一般のエアコン用のフレアナットです。新冷媒用2種対応という仕様のほうが肉厚で安全です。エアコン用ですが高圧ガスに使えるということで炭酸ガスにも使います。
4.銅パイプ
▼銅パイプのΦ6.35を使いますが、通常だと板厚が0.7mmしかありません。ミドボンから高圧で入れることを想定して0.8mmの厚さのパイプを使います。たかが0.1mmの違いと侮るなかれです。
▼Amazonでも少量売られていました。
5.同じフレアナット
3と同じものです。こちら側をバルブ(ミドボン→レギュレーター→バルブとつながっている)につなげます。
6.1/4フレアとPT1/4のハーフユニオン
▼フレアナットとバルブを接続するための部品です。細いほうがフレアナットと接続されるネジ規格7/16-20UNF、太いほうがバルブと接続するネジ規格PT1/4です。
7.シールテープ
テーパねじ(円錐状のネジ)を締め付けるのにこういうテープをネジに巻きつけて気密性を良くします。
ミドボンからソーダストリームへつなげる準備
▼アダプターにユニオンを嵌めてみます。 ここがNPT1/8という規格でした。ぴったりフィットします。日本国内のこういった配管ではNPTというのはほとんど使われません。
▼テーパねじ(先端に行くほど細くなる形状)の場合シールテープを巻く前提なので一旦外してシールテープを3周ぐらい巻きます。
▼再びアダプターに取り付けます。今度はがっちりと締め込みます。
▼ソーダストリームのボンベと接続する側はこんなふうになってます。ローレット加工されたダイヤルを回すと真ん中の棒がボンベのバルブを押して通気可能にするのです。
▼同パイプにフレア加工をします。これは専用の道具が必要です。
▼業務用は高いです。
▼パイプを適当な長さに切ってフレアナットのネジが外を向くように入れてからもう反対側もフレア加工します。
▼ユニオンでバルブに接続する部分にシールテープを巻きます。
接続回路の構成
▼まずはレギュレーターについたバルブ側からいきます。バルブの口の規格がPT1/4なのでPT1/4のユニオンを締め込みます。
▼締め込んだユニオンに今度はフレアナットを締め込みます。もちろんユニオンの六角部分をモンキーなどで抑えながら回らないようにナットを締めます。
▼今度はパイプの反対側のナットとユニオンを接続して締めます。ここらへんのネジの締め込みの力の入れ具合は本来はトルクレンチで管理しますが、個人なのである程度手応えでやってしまったところがあります。危険なので自己責任です。
最後にソーダストリームへのアダプターに付属のパッキンを入れます。
▼そしてソーダストリームのボンベを繋げます。ローレットのノブを右へ回すとソーダストリームボンベのバルブが開き、左へ回すとバルブが閉じます。
送ってみる
右側のミドボン側の吐出圧力(入り側)は60kgf/c㎡近くありますが、左側の排出側は圧力計が10kgf/c㎡までなのでそれくらいまでしか上げられません。とはいえ・・・
はい、無事にソーダストリームのボンベへ多少炭酸ガスを充填することができました。概ね10kgf/c㎡です。言い換えると1MPaです。
でミドボンの元栓を締め、アダプターのバルブを閉にして、レギュレーターのバルブも閉じてボンベを外します。手応えとしては「クゥ~」というガスが移動したような音は聞こえていましたが果たしてソーダストリームの装置で炭酸水が作れるのでしょうか。
やってみたところ確かにソーダストリームの装置でも水タンクに炭酸ガスを噴出して炭酸水らしきものを作る様子は伺えました。しかし、満足な炭酸強度になる前に失速といったところでボンベが空っぽになって手応えがなくなります。つまりソーダストリームのボンベには満足に貯められていないのです。
考察
今後のために考察しておきます。うまくいかなかった理由として考えられることは、
- ソーダストリームのボンベにガスを充填する量が少ない
- なぜならレギュレーターを通しているので元のミドボンからの圧力ほどにはソーダストリームのボンベへ送る圧力を上げられない
- なぜならミドボンから直結できないから
- なぜなら直結できるアダプターはクソ高いまたは日本の市場では品薄すぎて入手できない
- なぜならそもそもそんなに需要がない
というような理由で挫折しました。しかしまだ諦めてはいません。目の前にほぼ実現可能な画が描けているのにここで諦めるわけがありません。
次回新しいアイデアを引っさげてまた記事にします。お楽しみに。
▼ただこれは使えそうです。
ソーダストリームのボンベに接続できるバルブ状アダプター