秩父札所30番法雲寺の次には32番法性寺がちょうど良いでしょう。
一度行ったことはありますが、大日如来像を拝むことが出来ませんでした。
なぜなら一人で登り、他のパーティーもいなかったのでどこに大日如来がいるのかわからなかったのです。
今回わかって拝んで来ましたが、あまりの怖さに二度と行くことはないでしょう。
でも記録はしておきます。
法性寺外観
外観は非常に穏やかな佇まいでまさかこの奥に恐怖の絶壁が控えているとは予想ができません。
もっともガイドブックをあらかじめ見ていれば予想できるでしょう。
わたくしはガイドブックをろくに見ないで訪れたのです。結構登るということだけは知っていました。
少し奥の観音堂
よくわからずに奥へ行くと仏様(なんだか不明)のお堂があります。
ここだって結構きわどいですよ。
こういう階段を登って行って・・・
こんな通路になっている岩を伝わってお堂に行くんです。
でもこれはまだ可愛い方です。
先ほどの階段の左手に奥への入り口があります。
注意書きが書いてありますが、A4用紙に小さい字でびっしりと警告が書いてあります。
たかだか如来像を拝むのにどんだけ注意書きがあるんだよ?と侮るなかれ。
なかにはきっと来なければ良かったと途中で思う人もいるほど険しいところです。
くどいようですが、もう一度言います。わたくしは二度と行く気にはなりません。
大日如来を拝めたのは良かったけど怖すぎます。
ここから下はネタバレになりますから読まれる方はご注意ください。
かなり奥の院
こういう獣道を延々と登って行くんです。
でもこれくらいの獣道なら一番マトモな方です。
途中でこういうところがあります。
男なら好奇心で何があるのかなって思うじゃないですか?
ここは順路ではなくスルーしても良いのですが、せっかくなので登って見てみます。
▼でも普通の道じゃなくて岩を穿ってクサリの命綱が垂れ下がっていて、いかにも民間人のくるところではないというような雰囲気です。
ここだけでもかなり怖いです。
ちなみにこれは上を見上げている景色ですが、下は多少草木があるもののすでに傾斜角40度程度のプチ絶壁です。
▼これカメラで撮る時に斜めに立ち眩みがしてカラダがふらついちゃったんですよ。
なんてわけではありません。
ちゃんと体の軸は地球の中心を捉えていました。
その証拠に手すり用の鉄杭はほぼ真上にむいているでしょ?
こういう岩を穿ってあるところを歩く箇所がそこかしこにあります。
今回うかつにもビンディングシューズで立ち入ってしまったので失敗でした。
ビンディングシューズでこういうところを歩くのは恐怖が増幅します。
靴底の金属の突起が岩に当たっていて滑って転ぶ恐れが大きいです。
ここを登るときは運動靴が必須です。
さっきの注意書きにもちゃんと「運動靴で来いや」と書いてありましたw
▼写真だとわかりにくくなってしまってますが、ここもかなりの絶壁を感じます。
あの鉄杭が地球の中心を指しているんです。
ほぼ壁を登るとお考えください。
プチ絶壁を登りきるとお地蔵さんが待っていてくれて癒しの空間でございました。
左には奥の院まであと一歩と書いてありますが、大ウソです。
仮にも仏法の道を解く人が大ボラ吹いちゃあいけません。
ぜんぜんあと一歩じゃありません。
ここに到達するまでの恐怖の数倍の恐怖が待ち構えています。
ほぼ頂上まで行くと先に来ていたパーティーの人が大日如来はあっちだよと教えてくださいました。
前回来たときは、これに気づかず帰ってきてしまったのです。
なのでこの法性寺へのお参りを完結するために今回来たのです。
ここを登れば大日如来を拝める!
▼それにしてもあの上は平坦なのだろうか?
▼まあ、こんな感じに登るわけです。
よく町の公園にお山の大将ごっこやる山がありますよね。
そういうところにこんなクサリを掴んで窪みに足をかけて登る遊びを昔やったことを思い出します。
あれは遊びでしたが、これは命がけです。
▼ここの歩くスペースは幅20cm前後です。
シャレじゃなく、マジでここを向こうへ歩くのです。実際は歩くというよりペンギンのように進みます。一所懸命登ってきた絶壁の向こう側の絶壁です。
足を滑らして落っこちたら多分死にます。即死はしないでしょうけど、行方不明で発見されるまで相当時間がかかるのではないかしら・・・
▼片手で手すりを掴みつつ片手でカメラを構えて写真を撮る根性をこんなところで見せてしまいました。
実際はものすごく恐怖で立っていられません。
ずっと中腰の状態です。
大日如来像が見えました。
もはやここまでで満足しましょう。
帰り際に一緒に降りた一行の若い方はこの大日如来像と同じ場所まで上がったそうですが、わたくしは恐れ多くてそれはできませんでした。
なんか日の光と一緒にいい写真が撮れたのではと自負しております。ハイ。
▼自分は踏みしめませんでしたが、せめて写真だけでもと大日如来如来像の安置してあるところの写真を撮りました。これだけ見るとどうってことないでしょ?
ここへ立てる人は選ばれし者だけです。
降りるのが死ぬほど怖いですよ。きっと。ほんと足踏み外したらアウトですから。っていうか足踏み外したら大日如来像ではなく本物の大日如来の足元に行けるとも言えるか?
さて降りてまいりました。
▼どこまで上がったかというと、指の指している先の岩の上の方です。かなりの突端になっていて運動靴必須です。
▼やや近いところにこのような「お船観音」もいらっしゃいます。
先ほどの大日如来像への道程に比べれば、ここへは簡単に到達できます。
▼福島県からいらっしゃったという御一行さんの殿(しんがり)の方といろいろ話しながら降りました。
この人は先ほどの大日如来像の安置してある頂上へ立ったそうです。
正面から撮った写真を見せてもらいました。
でも途中の写真を全然撮らなかったから、「臨場感伝わんないよねw」と言っていました。
かなり難易度の高い法性寺でした。
二度と来ることはないでしょう。
でも嫁にもこの恐怖を味わわせてやりたいなあ。
法性寺
この記事は一部このアプリで編集しました
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