下関に行ったらなんとしてもふく(ふぐではなくふく、下関ではそう呼ぶ)を食べると決めてました。たとえどんなに高価でも一生のうちに何度も来る機会はないものと思って絶食(人生最後の食事)になるかもしれないとでも覚悟して食べるのです。
まあそんなに思いつめなくとも数週間あるいは1ヶ月とか外食を我慢して家でも質素な食事をすればたまには食べられなくもないでしょう。
しかし本場のふくというものはやはり現地でないとなかなか簡単には食べられないものです。
夜の下関を数十分自転車で走り巡ってついにここにしようと決めたのが今回紹介する「やぶれかぶれ」です。
ふく専門店でふく以外の料理はありませんと店頭の看板にあるごとく、さすが専門店とうなる味でした。デザートですらもう何も腹に入らないぐらい食って確かにもう一生ふくは食わなくてもいいかなっていうくらい良い意味では腹は満足しました。
あとは中居の婆の挙動をちょっとお伝えしておきます。
下関ふく総本店やぶれかぶれにて腹いっぱいふく料理を満喫す
全面喫煙可につき注意(2018年情報)
ぼくが利用したときにはたまたまタバコのニオイがまったくしなかったのでそのときは気づきませんでしたが、あとで店舗情報を調べたら全面喫煙可とのことでした。
入店される際には気をつけましょう。
っていうかふくみたいな高級魚食べに行ってタバコ吸うとか人としてどうよって思います。高級食材の味が台無しになるって店も客もいまどき思うんじゃないのかな。
場所と外観
場所は飲み屋さんがいっぱい並んでいる通りにあり、このとき宿泊したホテルドーミーインPREMIUM下関からもかなり近かったです。
▼このように軒が長く左のほうには階段もあったりしていったい入り口はどこかとちょっと迷いますが、中央ちょい右のガラス戸が入り口で良さそうです。
ブロンプトン自転車を畳んでお店の中に置かせてくださいとお願いしたら可愛いお姉さんは快く了解してくれました。
店内
ふく料理を出しているお店ですから大衆食堂とはちと違うと思います。隈なく店内を見たわけではないので広さは不明ですがおそらく大勢入れるようにはなっていると思います。
メニュー
いろいろありますが高級料理を食べ慣れていないのでこういうときはコースあるいはセットものを頼んでしまうのが無難というのがポリシーです。
そこで選んだのがメニュー左下に写っていたこちらの無難そうな源氏コース。上のメニューを拡大しただけなのでやや画質が荒いです。
内容は
- とらふく前菜3品
- とらふく刺し(中)
- とらふくちり鍋
- 唐揚(とらあら・しろさば)
- 雑炊
となっています。平氏コースとの違いはとらふくちり鍋か鉄焼きかという違いだけみたい。
たぶんこれで十分お腹いっぱいになるだろうなあと期待できます。価格はそんなに目の玉が飛び出るほどではない6000円です。
そしてお酒を飲まないので代わりと言ってはなんですが萩名物夏みかんのジュースを頼みました。
出てくる料理の数々
▼まずはとらふく前菜3品ととらふく刺しです。萩夏みかんジュースも写っています。超うめえ。
まあとにかく「とらふく」美味いですわ。
ふくのからし味噌和え
とらふく刺し
▼このふく刺しは一枚ずつ食べるのは無粋といわれていますよね。箸でガガガっと取れるだけ一気に取ってポン酢もみじおろしなどお好みでつけて口の中に放り込みましょう。
とらあらとしろさばの唐揚
▼これは骨が多くて食べにくかったという印象が強いですがそれでも美味しくいただきました。
ふくちり鍋
食が細いおじさんなのでこのふくちり鍋が出てくる頃には「美味い美味い」とかなり気持ちも腹も満足しつつあったんです。
そこへ鍋・コンロ・具材と持ってきてコンロに火を入れつつ中居の婆が言った(行った)件については後述します。
▼そうしてで出来上がったふくちり鍋です。具材は自分で入れたのでインスタ映えしない外観です。ポン酢をつけて食べたのが本当に美味いときてたらまったくもって生きてて良かったって感じます。
雑炊
鍋をあらかた食べきったらご飯を入れて雑炊です。かなり満腹ですが美味いし滅多に食べられないと思って頑張って腹に入れます。
鉄焼き
なぜかコース料理には含まれていない鉄焼きも美味しくいただきました。
▼焼肉のように鉄板の上にふくの肉を乗せて多少色が変わったら食べごろです。タレをつけたり、ポン酢をつけたりして食べます。
中居の婆の強欲ww
ちり鍋の一式を持ってきてコンロに火をつけつつ中居の婆が言うんです。
婆「鉄焼きも美味しいんですよ!召し上がってみませんか」
(そうね、確かに別のコースの鉄焼きってのも美味そうだよね。でもマジ満腹になりそうでさ)
ぼく「いやあ食べきれないと困りますから・・・」
婆「ハーフもできますよ」
ぼく「そうですか・・・じゃあ・・・それもいただこうかな。お願いします」
(半分程度ならそんなに量もないだろうし、ちり鍋のあとになんとか食べられるかな)
婆「わかりました。じゃあこれはちょっと止めておいてと・・・」
と温めている途中だったちり鍋の火を消して奥へ下がってしまいました。
(はて?なんで火を消して行っちまうかな?すぐオーダー頼みに行ったのかな?)
待つこと5分程度かもう少し待ったでしょうか。
中居の婆がとらふくの鉄焼きの道具と具材を持ってきやがりました。
中居の婆は説明してくれます。
「裏表が白くなってきたら食べごろです。でも生でも食べれらるものですからご安心ください。タレをつけて食べるんですがポン酢をつけても美味しいというお客さんもいらっしゃいます」と。
ふむふむ。焼き肉のように表裏まんべんなく焼いてタレを点けて食べるのね。
はいはい、食べてみました。
婆がちり鍋の準備を途中で止めてまでおすすめするはずです。確かに美味い。
これってきっと、ちり鍋を食べてから雑炊と済ませて、さらに鉄焼きを出すっていう流れだときっと満腹になって「やっぱり満腹だから要りません」って言いたくなるかもしれなかったです。いや言っていたでしょう。
まだそこまで進んでいないうちに追加オーダーのものを出してしまって売り上げアップ確定ぇぇぇという魂胆が見えてしまってやや興醒めします。
順番としては鉄焼き、ちり鍋、雑炊となりましてとてつもなく満腹になりましたが結局すべて美味しかったのでよしとしましょう。
しかし中居の婆よ、オススメするのはいいが途中で割り込ませたりすると変な印象もたれちゃうから気をつけたほうがいいよってそのあと思いました。
感想
はい、上記でだいたい述べてしまいましたが、美味しくてまた利用したいなとは思いますが家から遠いのでもしかしたら二度と来ることはないかもしれません。うん、たぶん二度と行かないでしょう。悪い意味ではなく。
そして一見さんだからといって詰め込むような薦め方はおよしなさいと遠い埼玉の空の下から申しておしまいにします。
同じ通りと別の飲屋街でふく料理屋を探しましたがあまり多くはなくこちらのお店にしましたが後悔はしていません。良い思い出ができました。