オクサマに謝らねば。
車検不合格だった・・・
何につけても不合格というものは気分の良いものではない。
多少の凹みはあったけど、これもまた新たな経験をできる機会だと捉えて前向きに行きましょう。
車検で不合格になったときの追試験を受けた話が中心になる。
素人にしてはちょっと希有な体験である。
軽自動車もユーザー車検
車検といえばホリデー車検やGoo車検が有名所で任せて安心なのであろうが、自分の場合は車検を自分で受けるのが好きだ。
経済的理由ももちろんあるが、普通の金持ちでは経験できないことを経験できるのだ。ってこれって経済的理由か?
理由はさておき実際自分でやってみると拍子抜けするほど簡単だったので既に病み付きで抜け出せない感じになっている。
普通自動車の車検も自分で受けるし、前に結構詳細な普通自動車の車検手順を記事にしてしまったこともあある。
軽自動車の場合も普通自動車とほとんど同じ要領なのであるが、事務手続きがあっさりしすぎていてほとんど手順を説明する必要もないほど。
熊谷市の場合、軽自動車の検査場って普通車のそれよりかなり狭くて不思議手狭だった検査場が移築されて広くなった。
軽自動車の販売台数の方が普通車より多いはずなのに敷地は1/10程度しかない。
普通自動車より軽自動車の検査場が少々狭いのは、多分軽自動車の検査場の方が数が多いのでそれでカバーしているのであろう。
いざ軽自動車検査協会で手続き
もちろん自分も含めてであるが通常は素人が車検場へ行って車検をしようとすると半日弱かかると見たほうがよい。もちろん何の異常もなければもっと短縮できるかもしれない。
▼これは継続検査申請書。(新車登録時に受けているはずなので)初めての車検ではないので継続(使用するための)検査申請書ということ。
▼検査用紙も事務所で買う。30円だったと記憶している。
こいつに名前とかクルマの名前や車体番号とか書いて検査コースに入るのだ。
こうして見ると項目が数え切れないほどずらーっと一杯書いてあるが、こんなに実際「見てねえだろ?」って今までは思っていた。
でも違った。車検を侮ってはいけない。素人がそんなに簡単には通せない。
▼乗用の軽自動車は重量税が6600円(記事執筆時点)で、重量税を払ったら収入印紙をこいつにペタペタと貼ってもらえる。
検査コース
▼コースへ並ぶレーンも軽自動車検査場は狭い。
素人なりにユーザー車検をしていると気づいてムカつくことがある。
心当たりのある業界関係者は自粛してほしい。
受験をしに軽自動車に乗って敷地に入ったらまずは事務手続きをする。通常は事務手続きを済ませてからコースに乗り入れるのが常識だと思うが、中にはズルい輩がいる。
事務手続きをするために駐車場に停めるのではなく、レーンにクルマを並ばせてそこからクルマを降りてしまい手続きをする。
私は素人だからそういうことはしないが、手慣れた業界の人はそうやって要領よく仕事を進めるのだ。
▼熊谷では1番2番とレーンがあって1番は2WD専用だが、だからって2の方が遅く1の方が早いということはなくほとんど進行スピードは一緒であった。
▼本題とは無関係であり、失礼であるがこういうところで働いている人ってお客様から「死んでも不具合の再現をやってください」とか「死んでも現場の作業者にやらせてください」とか言われて夢遊病かうつ病っぽくなることはないのだろうなあ・・・ってちょっと羨ましく思う。
さらに失礼ながら楽なのかなあ?って思う。だって時間働けば終わりで特に難しいノルマとかなさそうだし、時間内にこなせるだけの台数しか予約できないのだから。
ちなみに先ほどの「死んでも・・・」は実際に言われる訳ではなく言外にそういう気迫が込められているだけである。
そんな不届きなことを思っているからかは別として、足回りで指摘事項があり不適合となってしまい無事終われなかったのだ。これだからユーザー車検は・・・
不合格後の再検査手続き
さて比較的軽微な指摘、例えばランプが切れているだとか光軸が曲がっているだとかは当日のうちに治して再度検査レーンに入って終わらせることができる場合が多い。しかし足回りの不具合はちゃんとした整備が必要になり再検査は別の日になる。
指摘事項をディーラーに伝え修理してもらい、再び軽自動車検査協会へ出向き窓口で「再検査です」というと窓口のお姉さんが、限定検査検査証というのを発行してる。
これはすでにほとんど検査を済ませていて、指摘された不適合のところだけ再検査すれば良いですよという書類である。
別の窓口で再検査の料金を1200円支払うと申請書にこんな風に限定検査料の領収印を押してくれる。
なぜか限定の車検証も発行してくれる。
こんなの初めて見たし今後見る機会があるかどうかわからないので記念に写真だけは撮っておこう。
注目すべきは12月13日に一部合格しているのでそこから起算して有効期間が2週間の車検証でであるということ。
▼今回指摘されたのはドライブシャフトブーツというゴム部品が損傷していたのであった。
左右ともディーラーで交換してもらい再び空中へ上がる。
新品に交換しているので間違いなく大丈夫という自信があるためかこんな上から写真を撮る余裕があった。
検査官の兄ちゃんが下に潜って調べるのだ。
▼無事合格し、有効期限シールをもらう。
最後の一仕事は古いシールをフロントウィンドウから剥がし、この新しいシールに貼り替えること。
意外にこのシールは剥がしにくい。このシールの貼り替えだけで考えてもホリデー車検やGoo車検に車検をやってもらう価値があるくらい面倒な作業だ。
▼ちょっと驚いたことに自賠責保険料が地味に増額している。
▼4年前は18980円、2年前は21970円、今回が26370円とすごい上昇率。言い値で買わなければならないので上げたい放題?まさか。
絶対払わなければならないところって容赦なく上がっていく。
車検での不適合になりやすいと思われる箇所と修理代
今回損傷していたのはドライブシャフトブーツとボールジョイントのダストシールというところだった。
やはり外気に晒されているゴム部品は最初に劣化するのではないか。
ディーラーで交換修理をしてもらった備忘録が以下。
部品代
- ダストシール、ボールジョイント 861円
- ナットアクスル 462円
- ドライブシャフトブーツ左右 2604円
- ドライブシャフトブーツ左右 3486円
- バンドA左右 1848円
- バンドB左右 1470円
- グリース左右(専用?) 1323円
- グリース左右(専用?) 2184円
工賃
- ブーツキット左右脱着交換 27300円
- ボールジョイントF左右脱着交換 2645円
合計で44163円となるが、なんと太っ腹に163円も値引いてくれた!
これまた記念にといってはナンだが損傷しきってあとは産廃として捨てるだけのブーツを撮影しておいた。
▼こんなボルトだかナットだかも交換の部品に含まれていました。
ウチの軽自動車はフロントエンジンフロントドライブ(FF)なので前輪だけこういうのがついているのではないかと思う。後輪は未確認であるが多分ただ回っているだけなので構造は前輪に比べて比較的単純なはず。
グリースがいっぱいついていて素手では触りたくない。
仮に自分で部品を買って直したとしてもちゃんと産業廃棄物として所定の廃棄方法に従わなければダメらしい。
まとめと感想など
この記事の上の方に検査項目がびっしり書かれた検査用紙の写真を載せたが、検査官と検査装置はきっちりとこれらすべてを検査しているのだということを実感した。
伊達に検査項目が印刷されているわけではなかったのだ。
今回学んだ一番大きなことはゴムの部品で特に外に露出しているものは劣化を注意すること。
ユーザー車検をする場合には下を覗き込んで入念にドライブシャフトブーツが損傷していないか調べることにしなければならない。
それとアルミホイールじゃなくてテッチン(鉄ホイール)のクルマでは車検時にホイールキャップを外した状態で受験する必要がある。
ユーザー車検というのは短期的には費用を節約できてお安く車検ができると思われがちであるが最終的なクルマの健康具合や自分の時間を使うことを考えると手放しでオススメできるというものではない。
やはり車検業者が存在しているというのはそれなりに理由があることだし、それでも昔に比べたら安くなっているのであろう。ホリデー車検なら業界全体の平均車検費用より37%安いというデータがホリデー車検のサイト内にあった。
新車購入して最初の車検ならユーザー車検をするのも良いがそれはほぼ不具合が出ない確率が高いからである。年数が経ってくるとどうしても消耗箇所や不具合が出てくるものでそれらを自分で始末するのは素人では容易ではない。しかも車検でNGを指摘されてから治して再検査というのでは自分自身も精神的に消耗する。
プロの業者に任せるのがほどほどに安心である。