2年も前になるが車中泊を本格的にやろうと一念発起してイレクターパイプでベッドを製作した。
まあまあいい感じにできたということは製作記事と動画でも紹介したとおりだが、感想について述べていなかったのでちゃんとここで一区切りつけておこう。
なぜ区切りをつけるかというと、ベッドバージョン2.0が完成したからだ。
ベッドバージョン2.0については後日写真とともに記事にするが、その前にバージョン1.0について総括する必要があるのでしておく。
車中泊ベッドバージョン1.0の感想
寝心地まあまあ
まずは寝心地についていっておくとまあまあだ。
そりゃそうだ。ちゃんとした骨格とちゃんとしたマットを使っているので悪くはない。毎日ここで寝たいかと聞かれれば否だが、一晩だったら大丈夫。二晩は?うーんちょっと微妙。そもそも車中泊大好き人間ではないので二晩はできればしたくない。
展開性能、収納性能
ベッドを組み立てるときと撤収するときの作業性はどうだったかというと、そんなに悪くない。なにしろ車から降りずに作業を完結できるのだ。
よく売られているベッドキットなんてのはゴッツすぎて一旦車から降りずには組立も分解もままならない。雨や雪が降っているときなんか「いったい自分はなにがしたいんだ?」って自問したくなるはず。
そこへいくと荷物の量によって多少影響を受けるものの我が自作のベッドは楽だ。
ただし、N-BOXの中を前に行ったり後ろに行ったり、あるいは背もたれを倒したり戻したりなどしなければならないのは狭い空間内で這って歩くような動作が必要になる。
特に背もたれを倒すと起こすという動作は背もたれレバーがドア側つまり運転席から手の届きにくいところにあるのでこれは厄介だ。もっとも我がベッドに限ったことではないので仕方ないともいえる。
とにかく組立するときに助手席背もたれを倒すのがちょっと面倒という点があるが、それ以外では概ね簡単。また収納したあとも同様ではあるが、収納なんて家に帰ってからゆっくりやればいいともいえるのでそんなに苦でもない。
バージョン1.0の問題点
収納空間を殺す
バージョン2.0のお披露目動画でも言った話ではあるが、バージョン1.0っていうか世の中のこの手の自作と購入品とを問わずだいたいの車中泊設備の問題点でもあるが、収納を殺してしまう。
どういうことかというと、物理的に寝る空間より上には何も置けない。寝る空間より下になにかを置くことはできる。そうなると寝る空間がシートの座面に乗っかっているとほとんど収納空間がないということだ。
確かに寝るときには上を向いたときの空間がかなり広々確保できていてゆったり余裕があるという感じではあるが、では荷物はどこ?って考えたら後部座席の片側にドカドカと無造作に置くしかない。あとは狭い荷室になんとか押し込むとか。
これが車中泊の不満点だった。広いキャンピングカーではないのでどうにも限界があるのは当然としても寝る空間をもう少し工夫して収納を確保したい。そういう問題がバージョン1.0を完成させたときからくすぶっていたともいえる。
狭い
これは軽自動車ではかなり仕方ない話ではあるが、運転席の空間をちゃんと確保しつつベッドを設営しようとするとどうしても室内幅の半分を就寝空間とすることになる。
そうなるとN-BOXの室内幅が1350mmであるから半分だと625mmということになる。まるまる半分確保できたとしてもそれだけだ。
ちなみに一般的な成人男性の肩幅は平均45.6cmらしいので計算上では十分横になって寝られる。ただし寝返りを打つことはかなり困難だ。625cmのベッドの片側に詰めて真上を向いた状態から空いている側へ寝返りするなら多少行けるが、なかなかそういう寝方はしないだろう。
普通真ん中に横たわる。そうすると右へも左へも寝返りはキツイ。
壁側になら体がぶつかるまで回転できるが、中央側へ回転するとベッドから体が落ちる。
しかしこの問題はN-BOXに限った話ではないので次回のバージョンでも完全解決とはならないが、できるだけ善処しよう。
とはいえ良くできていた
それを裏付けるものとして今でもベッドを作っている自分の動画は自分で見ても面白いと思う。(自画自賛)
なにしろ最低限のイレクターパイプ設備、長すぎない寸法、寝心地で妥協しない材質、手軽に入手可能で加工が容易な材料というところでさすがとしかいいようがない。
まとめると
機能としては申し分なかった車中泊ベッドバージョン1.0だがさらに快適(、っていうか快適さを維持しつつ寝てる空間をもっと削りたい)にするためにバージョン2.0もお楽しみにお待ち下さい。
ちなみに動画だけならもう公開しているので興味があるかたはごらんください。
最後にもう一度バージョン1.0のベッド記事も貼っておく。