a visit to a shrine at dead of night to put a curse of death on somebody
中国の古い諺で「人を呪わば穴二つ」というありがたいお言葉があります。
今回はその諺を肌で感じる不思議な出来事がここ中国でありましたのでそれについてお話ししたいと思います。
そもそも話の始まりは私の飲み会嫌いに端を発します。
中国へ来てからというもの毎夜毎夜の飲み会で本当にうんざりしておりました。
それというのも同行しているシャチョウさんが何しろお酒好き&中国人の接待好きが相まってそれはもう相乗効果ここに極まれりという体で浴びるように飲みまくっています。
中国人はアレですか?相手が嫌がっているのに飲ませないと接待していることにならないとでも思っているのでしょうか?それとも酒を飲めない奴は勤め人としての資質に欠けるとでも?
勤め人としての資質に欠けるというなら喜んでフリーにでもプータローにでもなりますよ!
酒なんてこの世から無くなっちまえ!とさえ思う今日この頃です。
毎夜の飲み会に付き合わされる下戸ほど辛いものはこの世に他にあるでしょうか。
あまりにも耐えかねたので私、一計を案じました。
ちょっと体調わるくなってもらおう
ある晩の夜中、そう2時から3時ぐらいのいわゆる丑三つ時という時分です。
ホテルをこっそり抜け出しまして、誰もいない雑木林に独り分け入って参りました。
そしてそこでロウソク2本に火をつけ頭に鉢巻きをして、そのロウソクを挟み込みました。前方を照らせるようにですね。
そして適当な木を御神木に見立てまして、用意してきた藁人形を五寸釘で打ち込んだわけです。
誰かに見られては効果がなくなりますので十分周りには気配を悟られないよう配慮いたしました。
ちなみに格好はどんなのかと申しますと、あまり凝った格好は用意しておりませんでしたのでホテルのナイトガウンを着用いたしました。
▼こんなのです。
それなりにサマにはなっていたかと思います。
一通りの儀式を済ませ、なに食わぬ顔で翌朝を迎えました。
丑の刻参り効果てき面
翌朝顔を合わせますとなんとなく顔色がよろしくないのでございます。
聞くと腹が痛くて頭痛がするとのことです。
「おほ!こんなにすぐ効くとは!」と内心驚きましたが、果たしてその効き目が夜まで続くかが問題でございます。
昼間はまったく体調の悪いことなどウソのように溌剌と働いておりました。
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さて、問題の夜宴です。
またしても中国の協力会社の社長さん二人と我々3人の宴会です。
しかし、こちらのシャチョウさんのテンションがどうもイマイチ高くありません。
一通り飲み食いはするのですが、いつもより口数が少ないのです。
やがてちょっと「トイレに行ってくる」と出て行き待つこと10分ぐらいだったでしょうか。
だめのようです。
体調が優れないようです。
宴の席から外れて外へ涼みに出て行かれました。
入れ替わり立ち代わり我々が様子を見に行きますが、どうもこの日は調子が戻らないようです。
あれ?お腹痛いなあ
接待される主役がこんな調子では場は盛り上がりようがありません。
早めに切り上げられるか?と期待したそのときです。
あれ?お腹痛くなってきた。
そうです。私もお腹が痛くなってきてすぐトイレに行き10分程度しゃがんでおりました。
自分もお腹痛くなるなんて!おまじないが効き過ぎだろ!
そう思うも痛いものはどうしようもありません。
きっと食い合わせが悪かったのでしょう。そう考えれば気も楽になります。
とりあえずシャチョウさんから正露丸をもらって飲みましたが私のおまじないほどにすぐ効くかどうか・・・
人を呪わば穴二つだった
期待通り早めにお開きになりホテルに戻りました。本来ならあと小一時間は飲み食いをしているところだったでしょう。
しかし2人腹痛となってはいつまでも飲んでいるわけにも行かず早めのお開きとなりました。
ホテルの部屋に戻ってやっと自由時間になったとホットしたのも束の間、再び催してきてトイレです。
今度は先ほどのお店でのモノよりさらに水のような状態です。
おそらく今夜あと数回この使いにくいトイレットペーパーホルダーの厄介にならなければならないでしょう。
やはり丑の刻参りはやりすぎだったのでしょうか?
苦痛な飲み会が早めに終わってラッキーではありますが、自分にも苦しみが返ってくるという結果になり、さすが4000年の歴史がある中国ではちょっとしたおまじないも効くものだなあと教えられた思いです。
今日はこう思ったよ
これを読んで「自分もやってみよう」とお考えになられた方にご忠告申し上げます。
効果は自分にも返ってくる場合がありますので実行する際には十分覚悟をして行ってください。
注意
この記事執筆には一部脚色が含まれています。
他にも中国出張中のエピソードが盛りだくさんあります。