ときどきモバイルバッテリーを買わないとなんか落ち着かない変な性癖がある。おそらくガジェット好きに共通している性癖だと思う。
特に旅行の前とかになるともっと便利でコスパの良いバッテリーがタイムセールで出ていないだろうかなどと探して旅行のパフォーマンスを上げたいと思って要りもしないバッテリーが増えてしまう。
ということで今回買ったバッテリーはなかなかおもしろいので紹介しておく。今まで買ったバッテリーで紹介していなかったものもあるがこれはメーカーの対応が特筆すべきなので紹介しておきたい。
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モバイルバッテリー PD出力対応
外観
同梱物は下の写真のとおりでバッテリー本体、ポーチ、説明書、そしてLINE登録すれば18ヶ月保証になるという耳寄りなお知らせカード、そしてそしてAmazonで星5個のレビューを書いてLINEでスクショを送ると2000円のギフト券がもらえる特典案内だ。
▼上手く写せていないがPSEマークもある。
性能とかもうどうでもいい
お察しの良い方ならもう分かると思う。
この商品はほぼほぼステマでまみれているという典型的なAmazon悪質商法の逸品だ。
上記の価格傾向を見ればわかるように普段は約30000円というこのクラスのモバイルバッテリーとしては考えられない高価で売られていて、ときどきというかしょっちゅう値下げしている。臨時値下げのときもあればタイムセールをしているときもあり、値下げをして4590円ぐらいになる。
そしてワシが買ったときの価格がタイムセールだったかどうか覚えていないが4590という「安く」売られているときだった。
表記の仕様通り15000mAhの容量があって4590円なら十分価格としては安くコスパ最強!って言っても良いのだが、実際に買ってみるとそうでもなさそう。
測定がまだ終わっていないので数字として証明はできないが5000mAhバッテリー搭載のスマホが空っぽに近くなったものにこいつで満充電するとバッテリーに4個あるLEDのインジケーターが2個になる。
減り方の指標が均一じゃないのかなって思う。15000mAh本当にあって5000mAhのバッテリー(しかもへたってるから今はそんなに容量はない)に満杯入れても計算上1/3しか使っていないはず。
4つあるLEDのうち1個しか消えていないとすると確かに1/4使い切っただけという誤判断をしてしまいそうだから2個消灯させるというのもわからなくないが実際のところどうなのだろう。
だが問題はそっちじゃない。
冒頭で見せた2000円キャッシュバックみたいな権利だ。高評価レビューをすれば実質1500円程度で15000mAhのバッテリーが買えるって明らかにおかしい。
どうりでこの商品のレビューが星5つだらけで低評価がほとんどなかったはずだ。みんな買った人は2000円のギフト券に釣られて高評価レビューを書いたわけだ。そして業者は早く売り抜けしやすくなるという商法だ。
これくらいの価格(1500円程度)で本当に買えるならANKERというモバイルバッテリーのトップメーカーは儲けすぎていると逆にいえる。
だがANKERが正当な価格で販売しているとすればこちらのバッテリーがなにかおかしいといえるのではないか。
先日も4TBのSSDを買ったが中身が4GBぐらいのMicroSDが2枚入っていて容量偽装していた詐欺商品だったという記事を公開しているがそれと似たりよったりだと思う。SSDは分解してみたら中身がMicroSDだったというので詐欺性の有無が簡単に調べられたがバッテリーの容量を調べるのはもう少しテクニックが要るから。
そして購入からまだ数週間しか経っていないがすでに当商品は品切れで売られていない。2023年10月18日時点でAmazon商品ページがまだ残っているだけマシでいずれ商品ページも無くなるのではないかと予想している。
結論
そしてタイトルにあるとおり返金されたから星4.5という根拠は冒頭写真に見えるとおり30日以内なら無条件返品または返金に応じてくれるという案内があったため「どうも15000mAhという容量に疑念があるので無条件で返金してほしい」と頼んだのだ。
「商品は着払いで返したい」とも依頼したところ先方からは
「商品は廃棄ください。返金いたします」という返答だった。
つまり悪質な販売方法、粗悪な商品ではあるが全額無条件返金には応じてくれたので4.5ポイント差し上げたい。ただ誰もこれを買って返金を要求するべきだとはいわない。
ワシが幸運だっただけで必ずしもすべての顧客に返金していたらあちらも損をするので一人や二人に返金しても、他の客から1個あたり1500円の代金を貰えれば十分儲かる商品なのだ。
ということでやたら評価の星5個が多すぎるのも十分注意だという話だった。やはりバッテリーはANKERしか信用できないかなと思う。そうはいってもANKER高いんだよね。
追記 測定できた
スマホに充電されなくなるまで接続しつつバッテリーが空っぽになったのが上記の状態。当該のバッテリーは空になったので上記の表示は別のモバイルバッテリーにつなげて撮影した。
もちろんスマホは満充電になっておらずバッテリーのインジケータはLED1個が点灯しているだけになったことを確認した。
それによると38Wh弱の容量ということがわかった。これは通常のモバイルバッテリー容量の表記であるmAhに換算するにはどうやるかChatGPTに聞いてみたのが以下。
バッテリーの容量はワット時(Wh)とミリアンペア時(mAh)の関係で表現できますが、直接の変換にはバッテリーの電圧も必要です。モバイルバッテリーの容量は通常、製品仕様としてmAhで表現されていることが一般的です。しかし、37Whのワット時単位の容量をmAhに変換するには、バッテリーの電圧を考慮する必要があります。
一般的なモバイルデバイスのバッテリー電圧は通常3.7Vまたは3.8Vです。バッテリーの容量(mAh)は、ワット時(Wh)をバッテリーの電圧(V)で割ることによって計算できます。
容量(mAh) = エネルギー(Wh) / 電圧(V)
例えば、バッテリーの電圧が3.7Vの場合:
容量(mAh) = 37Wh / 3.7V ≈ 10,000mAh
したがって、37Whのモバイルバッテリーはおおよそ10,000mAhの容量を持つと考えられます。ただし、バッテリーの実際の容量はブランドやモデルによって異なりますので、製造元の仕様を確認するか、バッテリー自体に印刷された情報を確認することがおすすめです。
つーことで公称の15000mAhではなく10000mAhであることが判明し間違いなく詐欺商品であることがわかった。
だから堂々と返金してもらって正解である。
▼まともなものはやっぱりこれくらいかかるんですよ。