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ヘッド抜き輪行の体験談:メリットとデメリット

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ヘッド抜いて分解

自転車愛好家の皆さん、こんにちは。今回は、上野からの帰路で体験したヘッド抜き輪行について、その詳細と注意点をお伝えします。ヘッド抜き輪行とは、自転車のヘッドセット(ステアリングベアリング)を取り外し、フレームをより小さくコンパクトに折りたたむ輪行方法です。通常の輪行よりもさらにコンパクトに自転車を収納できるため、電車内でのスペース確保に有効ですが、初めて挑戦する方には難しい点もあります。

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ヘッド抜き輪行のメリット

コンパクトな収納

ヘッド抜き輪行の最大のメリットは、自転車をより小さくコンパクトに折りたためることです。実際に試してみて、その効果を実感しました。通常の輪行と比べて、フレームがさらにコンパクトになり、電車内での取り回しが格段に楽になりました。

電車内での扱いやすさ

特に、座席に座った状態で膝の間に自転車を置く際、従来よりもスペースに余裕ができ、快適に過ごすことができました。この点は、長時間の移動時に特に重要です。

他の乗客への配慮

フォークとハンドルが突出しなくなったことで、他の乗客への迷惑を最小限に抑えられるというメリットもありました。混雑した車内でも、周囲の方々に対して配慮しつつ自転車を持ち込むことができ、心理的な負担も軽減されました。

注意点と失敗から学ぶ教訓

軍手の重要性

ヘッド周りには大量のグリスが塗布されています。特にベアリング周辺は、その機能を維持するためにグリスで覆われています。私は不運にも、前日にヘッド抜きの練習をして軍手を汚してしまい、洗濯後にそのまま干したまま忘れてきてしまうという失態を犯しました。

結果として、素手でヘッド抜きに挑戦することになり、手はグリスだらけになってしまいました。素手で普通の輪行するのも憚られるのに、ヘッド抜きにチャレンジするのは無謀だと自分でも思いましたが、せっかくの機会なのでやってしまわないと、また次の機会がいつになるかわかりません。

幸いにもポケットティッシュを持参していたので、ある程度は手を拭うことができましたが、やはり軍手は必須アイテムです。グリスによる汚れは、通常のティッシュや布では完全に落とすことが難しく、手や衣服を保護するためにも、必ず軍手を用意しておくべきです。

細かい部品の取り扱い

ヘッドを固定しているネジを外すと、スペーサーやベアリング、押さえ部品など、複数の小さな部品が出てきます。これらの部品を紛失しないよう、細心の注意を払う必要があります。私の場合、前後輪を外してからフォークを抜く手順を踏みましたが、うっかり手を添えずにネジを外してしまい、部品が地面に散乱してしまうという失敗を犯しました。

このような事態を避けるためには、ネジを緩める際に必ず手を添えて、部品が落下しないように注意深く作業を進めることが重要です。また、作業を行う場所にも配慮が必要です。可能であれば、清潔で平らな場所を選び、小さな部品が転がって紛失しないよう、作業スペースを確保することをお勧めします。

部品の順番記憶

ヘッドセットを分解する際、各部品の取り付け順序を正確に記憶することが非常に重要です。スペーサーは順序に関係なく組み立て直すことができますが、ベアリングやその押さえリングなどは、正確な順序で再組み立てする必要があります。順序を間違えると、ハンドルが回らなくなったり、回転時にギシギシと音がしたりと、最悪の場合、自転車の操縦性が著しく損なわれる可能性があります。

部品の順序を確実に記憶するためには、いくつかの方法があります。例えば、分解の過程を写真に撮影しておくことで、後で参照することができます。また、部品を取り外す際に、取り外した順番通りに並べて配置し、その状態を維持することも効果的です。

ヘッド抜きベアリングヘッド抜き細かい部品

ヘッド抜き部品の順番

事前練習の必要性

ヘッド抜き輪行は、慣れないうちは時間がかかる作業です。そのため、実際の輪行時に初めて挑戦するのではなく、事前に十分な練習を積んでおくことが重要です。練習することで、作業の手順を体で覚え、効率良く作業を進められるようになります。また、予期せぬ問題が発生した際の対処法も身につけることができます。

私自身が失敗した経験から、このような助言をさせていただきます。時間もそれなりに余計にかかりますので、電車の時間などに遅れる恐れもあります。また、前述の失敗をしてしまい部品を紛失したりしてしまったら取り返しがつかないので、必ず練習してから本番に臨むべきでしょう。

必要な工具の準備

ヘッド抜き輪行には、通常の輪行よりも多くの工具が必要になります。最低限、適切なサイズの六角レンチ(アーレンキー)が必要です。また、作業をより効率的に行うためには、以下のような工具を用意しておくと便利です:

  • トルクレンチ(ネジの締め付けトルクを適切に管理するため)
  • プラスチックハンマー(部品を軽く叩いて外す際に使用)
  • グリス(再組み立て時に使用)
  • ウエス(グリスや汚れを拭き取るため)

これらの工具を揃えることで、作業をより安全かつスムーズに進めることができます。

ヘッド抜き輪行の総合評価

結局のところ、ヘッド抜きで輪行してみて良かったか、悪かったかと申しますと…「う~ん」どちらともいえませんが、「ほんの少しだけ良かった」と言えます。その理由は以下の通りです:

メリット:

  • 確かにコンパクトになって良い
  • 電車内で座って膝の間に置くとき少し楽で良い
  • フォークとハンドルが出っ張らず他の乗客の迷惑になりにくくなった

デメリット:

  • 結局重さは変わらない
  • 作業に時間がかかる
  • 部品の紛失リスクがある
  • 工具や軍手などの追加の準備が必要

これだけ書くとメリットの方が多いんじゃないか?と思うかもしれませんが、一番最初に書いた「結局重さは変わらない」という部分が致命的です。これのおかげで他のメリットがほとんど打ち消されてしまうほどのダメージです。

ヘッド抜いて袋詰め

結論

この経験から得られた最も重要な教訓は、「自転車を購入する際は、できるだけ軽いものを選ぶべきだ」ということです。軽量な自転車であれば、ヘッド抜きをしなくても、通常の輪行で十分に扱いやすくなります。また、輪行以外の場面でも、軽量な自転車のメリットを日常的に享受することができます。

ただし、既に所有している自転車でヘッド抜き輪行を試してみたい場合や、極端にコンパクトにする必要がある特殊な状況では、この方法が有効な選択肢となる可能性もあります。その際は、本記事で紹介した注意点を十分に考慮し、安全かつ効果的に実践してください。

おわりに

最後に、ヘッド抜き輪行に限らず、自転車の分解や組み立てを行う際は、必ず自己責任で行ってください。不安がある場合は、経験豊富な友人やプロのメカニックに相談することをお勧めします。安全で楽しい自転車ライフを送るためには、適切なメンテナンスと注意深い取り扱いが欠かせません。

この記事が、皆様の自転車ライフに少しでも役立つ情報となれば幸いです。安全で快適な輪行を、そして素晴らしいサイクリングを楽しんでください。輪行の際は、常に周囲への配慮を忘れずに、マナーを守って行動しましょう。

自転車は単なる移動手段ではなく、健康的で環境にやさしいライフスタイルの象徴です。輪行を通じて、より広い範囲を探索し、新しい景色や出会いを楽しんでください。そして、その素晴らしい経験を周りの人々と共有することで、自転車文化の輪がさらに広がっていくことを願っています。

安全で楽しい自転車ライフを、心からお祈りしています。

 

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