先日オートクルーズのキットを取り付けようと思いたち、すぐ楽天サイトで注文したものが届きましたので早速取付作業に入ります。
もっと簡単に早く終ると思っていましたが、クルマの電装関係をいじくるのが久しぶりすぎてすっかり勘が鈍っております。
したがって慣れている人なら1〜1.5時間程度で終わるであろう作業が約3時間かかりました。
この記事を参考に誰か作業するかもしれませんが、いちばん面倒なのは下記の4点です。これさえ克服すればもう終わったも同然です。
- 車種に対応した専用ハーネスを調べる
- ブレーキハーネス、アクセルハーネスの場所を見つける
- マイカーのスピードパルスの配線を見つける
- 配線が運転の邪魔にならないように敷設する(取り回す)
それ以外にも細かな面倒な作業(インパネを外すとか)はありますがほとんど上記の4つに関連しています。
では作業いってみよう。
オートクルーズシステム後付けするのに必要な機材
必要な部品
- PIVOT社の3Drive REMOTE←今回紹介
- 車種別ブレーキハーネス(カプラー)←今回紹介
- 車種別アクセルハーネス(カプラー)←今回紹介
- エレクトロタップ(100均でも売ってることある)
車種別適合ハーネスの調べ方
▼こちらの楽天サイトにて車種に対応したカプラーの組み合わせを選べるように記載されていました。
車種別の対応表はこちらのメーカーサイトにPDFがあります。
車種別対応表PDF
これによると我がステップワゴンRGのところには4AとBR−2と書かれています。
▼そのPDFの一番最初のほうにはこういう表があります。ステップワゴンのところにあった4AはそのままTH-4Aと読み替えることができます。
▼そして楽天のサイトにあったブレーキハーネスとアクセル部ハーネスの組み合わせを見てそれぞれ該当するハーネス番号の交わるところにチェックボックスを入れて注文すれば良いのです。
これで最初の面倒だった適合ハーネスを探すという件は解決です。
PIVOT社の3DRIVE REMOTEとハーネス2種
▼左からブレーキハーネス、アクセルハーネス、クルーズコントローラー3DRIVE REMOTE
3DRIVE本体は今回の機能を実現するために当然必要な機材です。そしてアクセルハーネスも3DRIVE本体にカプラー接続して使いますので車種別に買って取り付ける必要があります。ですがブレーキハーネスについては必ずしも無くてはダメというものではありません。
ブレーキのカプラーの場所とつなぐ配線がわかればエレクトロタップで分岐して本体とギボシ接続すればつなげることはできます。
しかしあの機能の配線を探すのが面倒ですからこちらも車種別のハーネスを買ってしまったほうが手軽でしょう。
エレクトロタップ
▼エレクトロタップとはこういう部品で、2本の線をつなげることができるものです。
車速パルス信号線と本体の接続であったほうが無いより良いのでできれば用意しましょう。
必要な工具
おそらくこの記事を読む人はマイカーのインパネやら内張りのひとつやふたつ外した経験はあるのではないかと思いますので多くを語ることは控えます。
ただいくつか必要と思われる工具は
- エレクトロタップカシメ用にプライヤー
KTC(ケーテーシー) コンビネーションプライヤー PJ-150-S
価格(記事公開時点):¥908円 - インパネ外し工具
内張りはがし 内装剥がし パネル外し 内張り外し工具 自動車整備工具 車メンテナンス 5本セット 樹脂製の家具パネルにも対応
価格(記事公開時点):¥589円
それ以外にはハサミとか使いましたがどこの家にでもあるようなもので間に合います。
必要な消耗品
- インシュロックタイ
- 車両用強力両面テープ
基本的にはインシュロックタイも両面テープも本製品に付属していますから用意しなくても大丈夫です。ただ自分は失敗したときのやり直し用に用意しておきました。っていうかいつものインシュロックタイを使って本製品についていたほうはそのまま使いませんでした。
インシュロックタイはAmazonとかで買うと単位が大きいので自宅用だけなら百均とかで探して買い置きしておくことをお勧めします。
PIVOT社の3Driveオートクルーズ取り付け
PIVOT社の3Driveオートクルーズ全体像
3DRIVEのキットだけでこれだけ部品があります。ちょっとゲンナリしますが整理してみるとそんなに大したことないと思えますよ。
▼整理したのがこちら。本体を中心に据えてブレーキハーネス、コントローラー、リモートスイッチ、そしてアクセルハーネスを挿して完成です。
一箇所ブレーキハーネスから出ている線と本製品付属の線をギボシで接続する部分がありますがぼくはこの配線を最初間違えて逆に挿してしまっていて動きませんでした。間違いが起こるとしたらここだけですのでエレクトロタップがちゃんとついていてもちゃんと動かなかったらここの取り付けを疑いましょう。
このうちさらに配線が必要なのがアース線と車速パルス線だけです。そう、結構簡単そうなんです。その他の細かい部品はあってもなくても良いような両面テープやらインシュロックタイやらだけです。
ブレーキハーネス取り付け
▼ステップワゴンRGの場合、ブレーキペダルのすぐ上にありました。もしかしたら大部分の自動車はこのあたりにブレーキハーネスがあるのではないかと思いました。
なぜなら、このハーネス周りをよく見るとブレーキを踏むとスイッチがON/OFFされるようになっているのです。だからきっとペダルすぐ上というのが定番なのでしょう。
▼カプラーを外してブレーキ用ハーネスを割り込ませて嵌め直します。
アクセルハーネス取り付け
アクセルハーネスの作業をする前にエンジンを切って15分以上経過していることが必要だそうです。
アクセル部分のハーネスも先程の写真に記載されているようにアクセルペダルのすぐ上にありました。
問題発生:ハーネス(カプラー)が嵌まらない
▼アクセル用のハーネスがどうしても入らず30分ぐらいどうしたことだと悩みました。部品番号は確かに合ってるんです。カプラー部分の形もそっくりなのにハマらないんです。
▼理由はこのカプラー内側のグレーの部品が余分なのでした。車種によってはこのグレーの部品が必要な場合があるのでしょう。RGステップワゴンではついているままではいつまで頑張っても嵌められません。
マイナスの精密ドライバーでコジッてこのグレーの部品だけうまく取り外せました。
▼これでもともと付いていたカプラーと同じ見た目になりました。
▼アクセルペダルの上のカプラーを外したところですが、グレーの部品を外した上の画像とそっくりでしょ?
これわからないとかなり途方に暮れます。
ここまでサラッと書かれてますが作業開始から軽く1時間以上かかってしまってます。たまたまステップワゴンRGのハーネス(カプラー)の位置はネットで多数乗っていましたのでスムーズに見つけられましたが、マイナーな車種ではネットに情報がないかもしれません。
そんなときはディーラーにでも聞いてしまうのが早いと思います。
これで2個目の面倒な作業であるブレーキハーネス、アクセルハーネスを見つけるは完了です。
車速パルス線との接続
おそらくカーナビを自分で取り付けようという酔狂な人は最近あまりいないのだろうと思うので車速パルスといってもまったくピンとこない人が大部分だと思います。
もっともまあ、当記事をここまで読むような人は多少知っているかな。
車速が電線にパルスのようにプツプツと電気で伝えてくれる信号線です。ディーラーまたはメーカーオプションのカーナビであればこれに繋がれていてGPSだけでなく自車の速度を計測しています。
この車速パルス信号の線がどこにあるかは車種によってまちまちですのでここで教えても仕方ないですね。ちなみにステップワゴンRGは助手席足元左のパネルを外したところにあります。
【参考】
車速パルスの場所 | ホンダ ステップワゴン by くろゆめ – みんカラ
みんカラはいろいろな人が整備手帳をアップして多少参考にはなりますが詳細な手順となるとほとんど参考になりません。だから今回車種は古いけど自分で記事を書いてまえという気になったのでした。
でぼくは自分でカーナビを取り付けしたので車速パルスをどこから取ったか、カーナビのどの色のコードだったか幸い覚えていました。
▼したがってそのカーナビから出ている車速パルス線と繋げ直すだけで済みました。エレクトロタップここで出番です。
自分でカーナビを付けたのではなくインパネも開けたことがないというようでしたら、運転席足元の右側か左側にだいたあるはずですが正確に場所を特定するにはちゃんとした情報が必要です。
一番確実なのはディーラーに車速パルスの場所を聞きましょう。もしわからないなどと人を小馬鹿にした答え方をされたら(されないと思うけど)仕方ないので「車種別配線マニュアル」または「車種別電装回路図」のようなタイトルの本を買いましょう。
これはディーラーに頼めば取り寄せになるかもしれませんが売ってくれます。普通の本屋じゃ売ってません。たぶん。
回路図の本を買ったら数千円しますのでできればネットで調べてすぐ見つかるといいですね。
なんにせよこれで3つめの車速パルスの場所を見つけるは解決します。
アース線取り付け
▼アース線なんてのは簡単なものでクルマの金属部分に共締めすればいいだけです。
といっても最近のクルマは鉄部分が剥き出しになっているところがありません!!!!
だからインパネを外してカーナビの配線を露出させるかなにかしないとアースポイントが見つけられないんです。磁石が付けば鉄ですが塗装されているところはダメですよ。
「小学校行こうよ」になってしまいますから。
アース取り付けは簡単なので面倒な部類に入りません。
本体の位置決めと配線まとめ
さて、ブレーキハーネスの接続、アクセルハーネスの接続、車速パルスの接続、アースの接続と済ませればあとはそれらのカプラーを本体につなげてそれらを固定する作業です。
▼アクセルハーネスのケーブルが50cmあるかないかですからおのずと本体の固定位置もその傍になってしまいます。
ということで、ハンドル下の適当な空間にインシュロックタイ複数個使って固定しました。
ハンドルがチルトしたりテレスコピックしたりする車種の場合、ハンドルASSYで配線を圧迫することがないように気をつけましょう。
あと、中途半端に束ねるような束ねないようなしていると足元にケーブルが垂れて大変危険ですからしっかり固定しておきましょう。
文章や写真には残しませんが、ナビ付近に通した車速パルス線とアース線を目立たないようにインパネの内側に這わせるのはなかなか大変です。
これで4つ目の面倒な配線の取り回しが完了です。
コントローラーとリモートスイッチの位置決め
あとは好きなところにコントローラーとリモートスイッチを両面テープで固定すればよろしい。
あとは操作マニュアルに従って初期設定すれば走れます。
後付オートクルーズの感想
ホンダセンシングとの違い
2代目N-BOXでのホンダセンシングを止められない体になってしまっているので今回のオートクルーズを付けたのですが、そりゃホンダセンシングとは違います。
ホンダセンシングは安全面でもトータルに支えた機能ですから。
ただ使ってみてちゃんとオートクルーズしてくれるのは助かります。やはり便利です。
気をつけなければいけないのはホンダセンシングと違って前にクルマがいようと定速で走り続けようとするのでそこは「今自分が乗っているクルマは」何かちゃんと意識しておく必要があります。
ついN-BOXに乗っているつもりになるとブレーキ動作が遅れて事故を起こしかねません。
それだけ気をつけるところです。
意外な機能
モード選択でエコモード、ノーマルモード、レスポンスモード、スポーツモードとあり加速の仕方が違います。
スポーツは加速が良く燃費が悪い。エコはその逆です。レスポンスはややスポーツ通常に近い。
さらにそれらのモードで段階も切り替えて選べます。エコ・レスポンスは5段階、スポーツは7段階です。そんなにあっても使いきれません。
まあ運転が楽しくなりそうです。
記述についての余談
本文中でハーネスと呼んだりカプラーと呼んだり併記したりしていましたが、ハーネスとは複数ケーブルの束で、カプラーとはカップリングする部品でカチャっとハマるものです。
それらが一体になっているのでどっちで呼ぶか迷いましたがどっちで呼んでもいいと思ってます。ケーブル1本だとハーネスとは言わないのかな。
今日はこう思ったよ
まとめますと、もっと早く導入しておけばよかった!!とつくづく感じます。
おそらく最近売られているクルマには標準またはオプションであるでしょう。ぜったい装備するべきですし、オートクルーズだけでなくホンダセンシングやトヨタなんとかみたいなオートクルーズ含めた安全装備つけておいたほうが安心だし運転していて疲れません。
少し昔のクルマでそういうのなかった!やオプションであったけど付けずに買っちゃったよという人は自分で付けるのが面倒ならカーディーラーに持ち込むのでもつけてくれるはずですから悪いことは言わねえ。ぜったいあったほうがいいです。
2年半後の追記 2020年7月9日
ここ最近ふと思ったのが燃費が以前より良くなっているという点でした。
このオートクルーズシステムを付ける前までは燃費の数値が通常の通勤走行だと10km/L行かないのが普通だったんです。でもいつのまにか普通に10.2km/Lぐらい走れるようになっているんです。
もちろん経年とともに何かほかに燃費向上する要因があるかもしれないし、タイヤの空気の入り具合でも燃費は変わってきます。
同じ自動車とはいえまったくいつも同じ条件で計測しているわけではありませんが、常に乗って運転しているのは自分ひとりです。アクセルやブレーキの癖は当然変わりません。
でも燃費が平均0.3km/Lぐらい良くなってるってすごくない?
思い当たる節はひとつあります。それは常にエコモードの最強つまり「ECO5」で運転しているのです。よほど気が向いたときにはスポーツモードにもしますが99.9%最強エコモードで運転しています。そしてそのアクセルフィールにもすっかり慣れました。つまり出だしはもっさりしています。
でも燃費がこれだけ良くなるんだから良しとします。
買って正解だったんだなあ・・・と数字で実感しました。
当初、次の新しいクルマ買うときには当然オートクルーズシステムはついたものを買うつもりで、これは取り外してメルカリにでも出品するつもりでいました。
しかし今は考えが変わりましてオートクルーズシステムがついていようと最強エコモード走行ができるこのシステムは次のクルマにもつけようと!
買ってよかった。