Day 73: Kerns family self portrait {about me} / lorenkerns
近年、日本では離婚率の上昇や結婚率の低下が顕著になっています。このような傾向を目にするたび、日本人は世界で最も早く「アガル」のではないかという思いが頭をよぎります。ここでいう「アガル」とは、種としての、あるいはより壮大な表現をすれば、神から授かった生命体としての完成を意味します。
【関連】
若者の結婚観の変化
アガリに近づいているニュース
若いうちは遊んでおきたいから結婚願望がないのかと思えば、そういうわけではないようです。その理由としては、従来いわれてきたように、「出会いがないから」や「自分の収入が低い/不安定だから」というのに加え、独身生活の快適さを知ったことで、結婚することを煩わしいと考えている様子。
引用:独身貴族最高!? 悲しいことに「男性の1/3は結婚しない」と判明
彼氏を作ったら、相手のことを思いやったりけんかをしたりするため、今のような安定的な楽しさは得られなくなる。
ー中略ー
自分の生活ペースを乱されそうな気がする。自分が夜型なのに相手は朝型など生活リズムが違う相手だと、毎日の就寝時間などを変えなければならないので厄介。
引用:モテない女子が”一生彼氏いらない”と思う理由 | マイナビニュース
自分の身の丈を理解して世の中を達観している様や、欲望にとらわれず、ひたすら自分だけの時間を大切にする傾向が「仏」的であるとのことらしい。
引用:草食男子、進化の末に行きついた! 一人が好き、恋愛面倒「仏男子(ぶつだんし)」出現 (1/2) : J-CASTニュース
独身生活の快適さを知る若者たち
従来、若者が結婚しない理由として「出会いがない」「収入が低い」といった要因が挙げられてきました。しかし、最近の調査では、独身生活の快適さを知ったことで結婚を煩わしく感じる若者が増えているようです。
ある調査によると、男性の3分の1は生涯結婚しないと予測されています。彼らは独身生活の利点を次のように語っています:
- 相手のことを思いやる必要がない
- けんかをする必要がない
- 安定的な楽しさを維持できる
- 自分の生活ペースを乱されない
- 生活リズムの違いに悩まされない
「仏男子」の出現
最近では「仏男子」という言葉も生まれました。これは、自分の身の丈を理解し、世の中を達観している様子や、欲望にとらわれず、ひたすら自分だけの時間を大切にする傾向が「仏」的であることから来ています。
アガリへの道:人類の進化の行方
科学技術の発達と人類の未来
科学技術の発達により、人間が男性と女性による生殖に頼らなくても繁殖できるようになる可能性が指摘されています。そうなれば、もはや性別を保つ必要がなくなるかもしれません。
晩婚化と結婚願望の減少
日々のニュースを見ていると、晩婚化や結婚願望の減少が顕著になっています。特に、結婚したいと思わない人が増えていることは、人々の考え方や思想がアガリに向かっていることを意味しているのではないでしょうか。
アガリとは何か:神からの試練を乗り越えて
アガルということは、つまり神から授かった生命体として完成するということです。言い換えれば、神からの試練を乗り越えたということになります。そして、試練を乗り越えた生命体は、卒業、すなわち絶滅へと向かうのです。
自然な絶滅と意志による絶滅
日本のトキの絶滅は、自然環境の変化に適応できなかった結果でした。しかし、ヒトの場合は異なります。ヒトは自らの意思で絶滅に向かい始めているのです。これは、地球上の種では初めての現象かもしれません。
日本人のアガリへの道のり
日本人がアガリに向かう過程は、以下のように考えられます:
- 経済的な豊かさの達成
- 電子機器による生活の利便性向上
- 高性能な電子機器の普及
- 生活全般の自己完結化
- 生身の人との調整が相対的に重荷に
- 異性との関係構築が無駄に感じられる
この過程は、「自分一代のライフタイムにとって有意義なことに時間を優先的につかう」というポジティブな解釈も可能です。これこそが、生命体としてのアガリの姿なのかもしれません。
アガリは望ましいことか:哲学的考察
生と死の価値
宇宙は本来、生命にとって過酷な環境です。生命は、そのような死の世界からデフォルトの状態を変えて誕生しました。しかし、生きることは永遠ではなく、いずれは死んで宇宙に戻ります。
生きることが試練であるならば、アガリはその試練からの解放と捉えることができます。ヒト、特に日本人は、子孫をつくらなくなることで、ついに生命体としてのアガリに向かい始めたのです。
アガリの是非
アガリが望ましいことかどうかは、個人の価値観によって異なります。しかし、地球の存在自体が永遠ではない以上、生命が先に消滅することで「より悲惨さが少ない」結果になるという見方もあります。
アガリへの対応:行政の役割
ソフトランディングの必要性
アガリに向かう社会では、従来の行政システムでは対応できない問題が生じる可能性があります。特に人口減少に伴う年金制度の破綻などが懸念されます。
未来の行政の課題
日本人が完成形に近づいていく将来、行政には以下のような課題への対応が求められます:
- 人口減少社会に適した社会保障制度の構築
- 労働力不足への対応
- 地方の過疎化対策
- 高齢者福祉の充実
- 教育システムの再構築
結論:多様な価値観の共存
アガリに向かうことが良いか悪いか、結婚や子育てを奨励すべきかどうかは、一概に判断することはできません。しかし、アガリに向かう価値観が社会で影響力を増していることは事実です。
重要なのは、多様な価値観を認め合いながら、社会全体としてソフトランディングを図ることです。個人の選択を尊重しつつ、社会の持続可能性を保つバランスを取ることが、これからの日本社会の大きな課題となるでしょう。
アガリという概念は、人類の進化と存在意義に関する深遠な問いを投げかけています。それぞれが自分なりの答えを見つけながら、共に未来を築いていく努力が必要です。そして、その過程こそが、私たち日本人、そして人類全体の真の「アガリ」につながるのかもしれません。